FUKUDA SEMINAR
アニメ100本で手に入れた、自分の「軸」
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100本以上のアニメを観て、調べて、考えて、まとめる。
「好き」を武器にして、本気で学ぶ経験は、想像以上にしんどくて、最高だ。
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アニメ100本で手に入れた、自分の「軸」
大学の授業にどこか物足りなさを感じていた私にとって、福田先生の講義は強烈な体験でした。淡々と知識を与えるのではなく、「考え方」そのものを問い直すような授業。物の見方の奥行きや多様さに触れる中で、勉強ってこんなに面白いんだ、と思えたのを覚えています。サブカルにもともと興味があったこともあり、「ここだ」と感じて福田ゼミに入ることを決めました。
入ゼミ前から不安はありませんでした。体験授業では先輩たちも親しみやすく、自然とその場に馴染むことができました。ゼミが始まってからの読書や講義も、初めて触れる内容ばかりで刺激的。最初はアニメやファッションを卒論テーマに考えていたのですが、調べれば調べるほど網羅の難しさを実感し、最終的には日常的な「消費社会」や広告を観察対象に設定しました。その一方で、福田先生の「せっかく好きなんやからアニメもやってみたら?」という一言から、アニメを100作品以上視聴・分析し、資料としてまとめるというプロジェクトが始まりました。(本ゼミの用語でいう、「百讀」です。詳しくはActivityのページで。)この試みは最初、「趣味の延長」くらいの感覚でしたが、気づけば卒論のメインテーマ(→「卒業研究」)にまで本格化。自分でも驚くくらい真剣に取り組むようになりました。しかし、そこからが本当の地獄──。資料の構成に悩み、途中で何度もスランプに陥り、引用や画像の出典をひとつひとつ管理する作業に追われ、提出直前までずっと苦しんでいました。最初に設計をしっかり固めなかったせいで方向転換が何度も必要になり、何十本もアニメを見返す羽目にもなりました。資料をどう取捨選択するかは最後まで悩み続けましたし、「絶望的な作業量やん……」と本気で思いました。それでも、このプロジェクトを最後までやり切った経験は、私にとってとても大きな意味を持ちました。特に、「日々観察する」「言葉にする」という福田ゼミで培った習慣は、勉強や卒論の枠を超えて、自分の考え方や行動の軸になっていると感じます。そして何より、こんなに苦しい思いをしてもアニメが嫌いになるどころか、さらに深く好きになれたことは、本当に嬉しかったです。
福田ゼミは、量をこなす粘り強さと、発見を楽しめる好奇心、そして先生の鋭いフィードバックを「面白い」と思える感性がある人にこそおすすめです。ここで得られるのは、一生モノの「大きな趣味」と「思考のベース」だと、胸を張って言えます。